炙り 地金目 +塩、レモン
伊豆下田ブランドの金目鯛の中でも近海で獲れる希少な最高級品が〈地金目〉。特長は、餌の豊富な海で育った魚ならではの身質と、たっぷり蓄えられた脂です。
この地金目の良さを味わっていただくには炙りが一番。塩とレモン汁を軽くかけて頬張れば、皮下に凝縮された甘味と旨味が香ばしさと共に口いっぱいに広がります。
金目鯛についてー地金目・島金目・沖金目
金色に光る丸く大きな目の持ち主は金目鯛。見た目そのままの名前です。
金色の正体は目の底にあるタペタム器官。暗い深海に住む金目鯛は、目に入ってきた光を反射させることで増幅し、周囲を見やすくしています。この働きで、太陽の光の届かない深海でも餌となるエビや小魚を見つけることができます。受け口になっているのは下層から餌を狙うためだそう。
この高級魚はなんといってもこの身の華やかな赤い色が印象的。当の金目鯛自身は意識していないでしょうけど、人間はこの赤色に魅かれてしまいます。和食のみならず、フレンチやイタリアンでも大人気の食材です。
成長は遅く、4〜5年かけて成熟する上、寿命も長い。いただく時にはこの成長の歳月を思い浮かべたいもの。
金目鯛といえば伊豆半島が有名で、中でも、下田港は水揚げが日本一の港。その下田では「沖金目」「島金目」「地金目」と3種類に分類されているそう。
沖金目
旅行で言うと「海外旅行」の金目鯛です。大型船で約一週間かけて大量の金目鯛の水揚げを行います。
一度の航海で3~5トンの金目鯛を水揚げできます。下田で水揚げされる金目鯛の多くがこの金目鯛になります。
漁場は下田から少し離れた場所になり、船頭の判断でどのサイズを釣りに行くのか異なります。
島金目
旅行で言うと「一泊二日の旅行」の金目鯛です。小型の船で約2~3日かけて金目鯛を取り、水揚げを行います。
一度の航海で300~500Kの金目鯛を水揚げできます。沖金目よりも漁場が近いため鮮度が良く、伊豆近海の豊富な餌を食べているため脂の乗りが良いのが特徴で、沖金目よりも高値で取引されることが多い金目鯛です。
地金目
旅行で言うと「日帰り旅行」の金目鯛です。小型の船でその日のうちに漁をして下田港に戻ってきます。
引用:(有)渡邉水産ホームページ
下田で水揚げされる金目鯛で一番高級であり、抜群の鮮度、脂の乗りを誇ります。
特徴は頭がほかの「沖金目」「島金目」よりも体に対して頭が小さく、うろこが細かいことです。
その他の金目鯛と比べると圧倒的に脂があり、是非一度お召し上がっていただきたい一品です。
味にこだわるならば、ぜひこれらの違いは押さえておきたいところ。
さて、金目鯛といえば煮付け。脂のノリがよく、柔らかな身が舌の上でとろけるような食感は一度食べたら病みつきになりそう。大きな頭はかぶと煮に。目玉の周りの旨さは格別です。また、ヒレの付け根やカマもくまなく味わい尽くして。
大きく上等な金目の刺身はえも言われぬ美味しさ。脂が身の中まで均等に含まれ、トロ〜リと上品な甘さが口の中に広がります。生身の他、炙り、昆布締めでも。炙りは脂がじわっと滲んで香ばしい香りが、昆布締めは昆布の旨味とのハーモニーが楽しめます。
冬場は鍋もおすすめです。コクのある身と皮のトロリとした舌触りが身も心もあたたかくしてくれます。
おすすめレシピ|金目鯛と白菜の鍋
材料 一人前
金目鯛切り身 | 80g |
金目鯛アラ | 80g |
水 | 500ml |
酒 | 100ml |
だし昆布 | 5×10cm |
白だし | 大さじ1杯半 |
お好みの野菜、豆腐 | 適量 |
ポン酢 | 適量 |
柚子 | 適量 |
青ネギ | 適量 |
作り方
鍋に出汁と調味料を入れ30分置きます。
1にアラを入れ弱火〜中火にかけます。
沸騰する直前に出汁昆布だけ取り出してさらに10分、アクを取りながら加熱し出汁をとります。
酒、白だしを加え、野菜と金目鯛の切り身を入れ火が通ったら出来上がり。
そのまま、または柚子果汁、青ネギを入れたポン酢でお召し上がりください。
具を召し上がりましたら、洗って滑りを取ったご飯を入れ、溶き卵とネギをちらし、雑炊としてお召し上がりください。